jbuilderでビルドに必要なファイルを生成する方法を調べました。
なんで調べたかというと、atdgenでjsonのパーサーのコードを出力したかったからです。
パッケージのインストール
opam install atdgen jbuilder
ruleをjbuildファイルに追加する
次のようなJSONのスキーマファイルがある場合、jbuildファイルにruleを追加するだけでOKです。
スキーマファイルはuser.atdします。(拡張子はなんでもいいはず)
スキーマファイル
type user = {
name: string;
description: string;
}
jbuildファイル
targetsに生成されるファイルを指定して、depsに依存しているファイルを指定します。
また、actionで実行するコマンドを指定します。
パラメータ
| パラメータ | 説明 |
|---|---|
| \${@} | targetsで指定したファイルリスト |
| \${<} | depsで指定したファイルリスト |
| \${bin: |
プログラム名、PATHなどからプログラムを検索する |
他にもあるので、variables-expansionを参照してください。
JSONパーサーの生成
JSONパーサーを生成するruleは下記の通りです。
(rule (
(targets (user_j.ml user_j.mli))
(deps (user.atd))
(action (run ${bin:atdgen} -j ${<}))
))
実際に発行されるコマンドは下記の通りです。
atdgen -j user.atd
型の定義ファイルの生成
型の定義ファイルの生成するruleは下記の通りです。
(rule (
(targets (user_t.ml user_t.mli))
(deps (user.atd))
(action (run ${bin:atdgen} -t ${<}))
))
実際に発行されるコマンドは下記の通りです。
atdgen -t user.atd
jbuildファイルのlibrariesを追加する
jbuildファイルのlibrary設定のlibrariesにatdgenを指定します。
(library ( (public_name user) (name user) (libraries (atdgen)) ))
また、user.mlファイルには生成されたコードを利用するようにしてみます。
User_tは生成される予定のモジュールです。
let make ~name ~description = User_t.({ name=name; description=description })
ビルドできるか試す
ビルドコマンドでビルドできるか試します。
jbuilder build
Unbound moduleなどのコンパイルエラーが出なければ問題ないはずです。
生成されたコードは_buildのサブディレクトリにオブジェクトファイルなどと一緒に出力されるようで、 コードの管理からは外れていて問題ないようです。
実際に試したコードは下記にあります。
example_jbuilder_with_atdgen